
「オリーブオイル=料理に使うもの」というイメージが強いですが、実は**“食べられるヘアオイル”**といえるほど髪と頭皮のコンディションづくりにも相性抜群。ポイントは3つあります。
オリーブオイルには抗酸化ビタミンEが豊富。紫外線やドライヤー熱で発生する活性酸素を抑え、キューティクルの荒れを防ぎながら水分蒸発をセーブしてくれます。
主成分のオレイン酸は、人の皮脂に近い成分。頭皮にすっとなじみ、乾燥によるかゆみやフケをケア。毛穴に詰まった皮脂汚れを浮かせるクレンジング効果も期待できます。
天然のエモリエント成分スクワレンが髪表面をコーティングし、指通りをなめらかに。さらにポリフェノールが内部のタンパク質を酸化ダメージから守り、ハリとコシをキープします。
ヘアオイルやシャンプーを買い替える前に、キッチンのオリーブオイルを“ちょい足し”するだけでも変化を感じやすいはず。次のセクションでは、実際にどんな効果が得られるのかを詳しく解説していきます。
オリーブオイルを日々のヘアケアに取り入れると、見た目のツヤ感だけでなく“髪のパフォーマンス”そのものが底上げされます。ここでは代表的な4つの変化を、メカニズムとともに解説します。
乾燥毛はキューティクルにすき間ができている状態。オリーブオイルが髪表面に薄い“油膜”をつくり、水分蒸発をブロックします。結果として朝のブロー後の仕上がりが一日中キープしやすくなり、梅雨どきの広がり対策にも◎。
スクワレンが光を均一に反射する平滑な被膜を形成。表面が整うことで、室内はもちろん屋外の自然光でも“サロン帰り”のような輝きが出ます。写真に写った自分の髪がパッと映えるので、セルフィー派の人ほど満足度が高いはず。
オリーブオイルに含まれるポリフェノールは、タンパク質の酸化を抑えながら内部を補強。エイジングで細くなった髪に芯が通り、根元から立ち上がりやすくなります。トップがペタンとしやすい梅雨時や、帽子をかぶる機会が多い季節にも重宝。
オレイン酸が皮脂となじんで酸化皮脂を浮かせ、毛穴詰まりを優しくオフ。さらにビタミンEの抗炎症作用で赤味やかゆみを落ち着かせます。頭皮の血行が促進され、育毛剤の浸透サポートにもつながる点は30代以降にうれしい副次的メリット。
ポイントは「続けること」。週1〜2回、トリートメント前のオイルパックやシャンプー前のクレンジングとして取り入れるだけでも、2〜3週間で指通りの滑らかさが変わったと感じる人が多いですよ。
次のセクションでは、忙しい日常でも無理なく続けられる“オリーブオイルヘアケアの具体的なやり方”を詳しく紹介します。
“今日からすぐ試せる”3つのメソッドを紹介します。どれもキッチンにあるオリーブオイルだけで完結。面倒くさがりさんでも続けやすいので、気分に合わせて取り入れてみてください。
手順 | 時間の目安 |
---|---|
① 乾いた髪と頭皮にオリーブオイル大さじ1をなじませる。ミディアムなら500円玉大でOK | 1分 |
② 指の腹で頭皮を小さな円を描くようにマッサージ。毛先にも軽く揉み込む | 3分 |
③ 蒸しタオルを巻いて放置。湯船につかりながらだとラク | 5〜10分 |
④ ぬるま湯で予洗い→通常どおりシャンプー | ― |
効果:皮脂汚れを浮かせながら髪表面に保護膜を形成し、洗い上がりのしっとり感アップ。
コツ:つけすぎると重くなるので“少なすぎるかも”くらいでストップ。翌朝のまとまりが違います。
温熱効果で血行を促進し、抜け毛予防や育毛剤の浸透サポートにも一役買います。
次のセクションでは、「食用オリーブオイルでもOK?それとも美容用がいい?」という疑問にフォーカスし、選び方のポイントを詳しくお伝えします。
「美容専用じゃないとダメ?」とよく聞かれますが、基本的に食品グレードのエキストラバージンオリーブオイル(EVOO)ならそのままヘアケアに使って問題ありません。むしろ食用のほうが酸度や産地がラベルで確認できるため、品質を見極めやすいメリットがあります。
チェック項目 | 理由・メリット | 目安・ヒント |
---|---|---|
遮光瓶 | 光による酸化を防ぎ、ビタミンEやポリフェノールを保持 | グリーンやダークブラウンのガラス瓶 |
収穫年&賞味期限 | フレッシュ度=抗酸化力の高さ | 賞味期限が2年以上先のもの |
コールドプレス表示 | 低温圧搾で栄養素をキープ | “cold pressed”“first press”などの表記 |
原産地単一orブレンド | 単一産地は香りがマイルドで髪になじみやすい | イタリア・ギリシャ・スペインは万能型 |
豆知識:酸度0.8%以下が国際基準。数値が小さいほどフレッシュでマイルドです。
いずれも開封後は1〜2か月で使い切るのが理想。余ったらサラダやパンに回せばムダなしです。キッチンと洗面台、2本をローテーションして鮮度を保つのもアリですよ。
次のセクションでは、オリーブオイルヘアケアを実践するときに気をつけたいポイントやNG例をまとめていきます。
「食べられるから安全!」と思って油断しがちですが、髪や頭皮に直接つけるものとしていくつか気をつけたいポイントがあります。失敗談とセットで覚えておくと、ぐんと扱いやすくなりますよ。
オイルは足し算より引き算が鉄則。特にアウトバスで使う場合、つけすぎはペタッとした重さやベタつきの原因になります。ミディアムヘアなら1円玉サイズ(約0.5g)から試し、物足りなければ少しずつ追加してください。「指先に残ったオイルで前髪をなじませる」くらいがちょうど良いバランスです。
「翌朝、髪が油っぽい匂い…」という声のほとんどはすすぎ不足が原因。シャンプー前パックをした日は、予洗いを1分・シャンプーを2回が目安です。泡立ちがイマイチならぬるめのシャワーで一度流してから再度泡立てると、軽やかな仕上がりになります。
食べ物にアレルギーがなくても、頭皮は顔より敏感。耳の後ろに少量オイルを塗り、48時間かゆみや赤みが出ないか確認しましょう。とくにエッセンシャルオイル入りのブレンド製品は要チェックです。
開封後のオリーブオイルは、空気・光・熱で酸化が進みます。
酸化してしまったオイルは、においだけでなく髪のキューティクルを傷めるリスクもあるため、思い切って処分を。
オイルのコーティング効果でカラー剤が浸透しにくくなる場合があります。カラーやパーマの前日はオイルケアを休むのがベター。施術後3日目あたりから保湿ケアとして再開すると、退色を防ぎながらツヤをキープできます。
ちょっとしたコラム
「寝る前にヘアオイルをベッタリ塗っておけば朝いい感じ?」― 実は逆効果。オイルが枕カバーに付き、雑菌が繁殖すると頭皮トラブルの原因に。アウトバスオイルはドライ後に“薄く纏う”くらいが快適です。
次のセクションでは、オリーブオイルヘアケアでよく寄せられる質問を【Q&A】形式でまとめ、疑問を一気に解消していきましょう。
次のセクションでは、オリーブオイルケアの効果をさらに高めるテクニックや、+αで取り入れたいインナーケアのヒントを紹介します。
せっかくなら“ただ塗るだけ”で終わらせず、+αのひと手間でグンと仕上がりを高めましょう。忙しい30代以降の女性でも続けやすいコツを5つに厳選しました。
オイルを掌で軽く温めてから塗布すると粘度が下がり、キューティクルのすき間までスッと行き渡ります。湯船につかりながらタオルターバンを巻けば、まるで自宅スパ気分。
髪が水でびしょびしょだとオイルが弾かれてしまいます。根元を押さえるように水分を抜き、毛先はポンポンと包むだけでOK。ここで時間をかけるほど、オイルの密着感が向上。
ミスト化粧水(もしくは水スプレー)→オリーブオイルの順で重ねると、水分を閉じ込める“フタ”効果が倍増。パーマやブリーチ毛でもぷるんとした弾力が出やすくなります。
1日小さじ1杯をサラダやヨーグルトにプラスすると、ビタミンEとポリフェノールが体内から毛根へアプローチ。外と内、ダブルで攻めると抜け毛シーズンのダメージが最小限に。
ひと言アドバイスヘアアイロン派は、180℃を上限に設定+オイルをつけすぎないことが鉄則。高温で揮発するとオイル成分が焦げ、逆にダメージを招きます。
次はいよいよラスト!今日から始められるヘアケアをご紹介します。
オリーブオイルは、
――という3つの軸で30代以降の髪悩みに優しく寄り添う“万能ヘアケアオイル”です。キッチンのエキストラバージンでも十分実感できるので、まずは週末のプレオイルパックから気負わずトライしてみましょう。
たったこれだけで、パサつき・うねりに悩む朝がグッと快適になります。鏡を見るたびに感じる“うるツヤ”の手ごたえを、ぜひ日常に取り入れてみてください。